意識がクッキリとしていて、
今日の脳みその形をマジックで描いて、
「ほらっ」とキミに渡せそうな朝だ。
ホームに立っている。
線路とホームの間、
石ころ達の隙間に緑色の雑草が生えている。
ボクのまわりの空気はとってもヒンヤリとしていて、耳たぶがジンジンとしている。
マスクの中でススッと鼻水をすすった。
こんな冴えた音感のような感覚がビッと張りついた駅のホームに立っている時は、
まるで、これから大きな旅に出ていくかのような気持ちになる。
それも、
電車は、始発電車。。
今はもうそこには立っていない駅長さんが、
「出発進行!」なんて叫んで、
腕を上に上げて、
ピーッと大きくホイッスルを吹く。
そして、ボクは、
その始発電車に乗って、
もう帰ってこないであろう、旅に出るんだ。
…そんな白昼夢を見ながら、
かじかんだ耳をこすって、
電車が来るのを待っている。
今日は、グッズの打ち合わせに、
デザイナーさんの家に向かう。
昼間でも、
もう外のお店で語らうことさえ難しくなってしまった、ミヤコ。
できうる限りの自粛に努めよう。
誰かの命がかかってる。