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2022.1.4

さとうきび畑のジングルベル

バスに乗っていたら、
小学生くらいの姉妹が乗ってきて、
自分の席の後ろに座った。

そのふたり、
車窓の向こうに流れる景色を見ながら、
なにやら、楽しそう。
「あれは、なに?」
「あれは、池!」
「あれは?」
「あれは、電線!」
・・そんなふうに。

突然、たぶん、妹のほう、
ジングルベルを歌いだした。

「もう、クリスマス終わったよー」
「うん、知ってる。でも、好きだから、歌ってる。」

僕は、その会話を聞きながら、
しばらく、ぼーっとして、
そのあと、
じわっと、感情が心に広がるのを感じていた。

いいなぁ・・と。
その妹さんのように、在りたいなぁ・・と。


その姉妹より先に、自分はバスを降りた。
バスは、国道のカーブの向こうに消えていった。


今日も、今いる自分の場所は、とても、いい天気。
あたり一面、人の姿はなく、目に映るのは、さとうきび畑。


砂利道、
自分の足音だけが、こだまする道。

なにげなく、さっき聴いた歌を鼻歌で歌えば、
それは、
世界に、たったひとつだけ響く歌のよう。


野を越えて♪
山を越え♪・・
ジングルベル、ジングルベル、鈴が鳴る♪