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2020.6.11

僕しか知らない、 僕と幾千の奴らとの世界。

自分の父親の実家があった場所は、
茨城県の川沿いの村で、
本当にのんびりしてるところだった。
見渡す限り水田って感じで、
歩けばあぜ道。
小さな水路がいっぱいで、
そこにはカエルも飛んでたし、ヤゴなんかも泳いでた。
ふっと気づけば、
どっこにも見渡す場所には人っ子ひとりいなくって、
遠い遠いところへ来てしまったような、そんな気持ちになったりする時もあった。
軽トラが一台走れるかぐらいの道沿いには、たまに、大きな木々が立っていて、
その奥には小さな鳥居があったりして。
「あぁ、この木々の向こうに入ったら、オレ、神隠しにあうな、
もう、こっちの世界からは消えるんだ」
とかなんとか、思ったりもしたもんだ。
まだ、『千と千尋の神隠し』が上映されてもいない、もっともっと昔の話。


めっちゃ東京の端っこのほうの下町育ちに生まれ育った自分だけど、
その育った町も、ま、東京都っていやー、東京都で。

だから、時々・・っていっても、年に2回とかかな、
父親の実家に行くと、
いろんなものが新鮮で・・・
風景も、食べるものも、暮らしっぷりも。ね・・
ワクワクしたものです。


茨城あたりだったから、夜になっても車で帰れるっちゃー帰れるんだけど、
たまにね、
「泊まっていこか」なんてことになって。
そうすると、
お風呂に入ったりするわけですよ。
昼は、わーわー水路でザリガニ採りなんかして、泥んこちゃんになってるもんで。


そう、
そのお風呂ってもんがね。
今の、この現代社会に生まれ落ちた方々にはわからないかもしれませんが、
家の中にお風呂はなくってね、
家の裏戸から出てね、

つっかけサンダルなんかで、ちょっと歩くと、
納屋の隣あたりにある、
もうひとつの納屋みたいなところのその中に、
お風呂があったんだよ。
石風呂だったっけかなぁ。
で、
その薄暗い納屋の中で、木のスノコに乗っかって服脱いで、
で、石風呂の中に浸かるんだ。

でね、
まぁ、お湯に浸かってると、
あたりからは虫の音なんかが聞こえてきて・・
ちょっと右を向きゃ、真っ暗な茂み。
「もしかしたら、イノシシ出るんじゃね?」とかなんとかビクビクですよ。

で、雨なんかが降ってたりする日だと、
まわりの枝や、草むらや、地面を叩く雨音がすごくよく聞こえる。
あぁ、怖いなぁ・・やばいなぁ・・なんて・・
それでも、真っ裸の小さな少年はお湯につかるわけだけど、
でも、やがて、
外に近い場所でのそのお風呂は、よくよく感じると、
本当に気持ち良いことに気づくわけですよ。
風が吹いて、汗が吹き出した顔をふっと乾かしてくれたり、
気づけば、まわりに家なんかも建っていないその場所からは、
真っ暗だけれど、かすかな空模様が見えたりする。

ぽつぽつ(雨が何かに降り注ぐ音)
しーーしーーーー(虫の鳴き声)
くわっくわっくわっ(たぶん、カエルたちの声)

僕しか知らない、
僕と幾千の奴らとの世界。


                ☆

今日はねーー、
なんか、あの時のお風呂を思い出したんです。

自分の街には、今日、午後ぐらいから雨が降り始めて、
「やべ、走れねぇ(ジョグ)」とか思って、
しょうがねーな・・と、日が暮れた頃に走ることをあきらめて、
さっきまで筋トレみたいなことを部屋でして、
そしたら、ずいぶんと蒸し蒸しした感じだったからか、
大汗かいて、
「お風呂はいろ」っと思って、
お風呂に入った。
少しだけ、窓を開けて。
お湯をためて、ゆったりと。

そしたら、
ポツポツと、雨が屋根を叩く音や、木々を叩く音が聞こえてきたりして。
なんだか、
とっても懐かしいなぁ、なんだっけ、この感じ・・って考えてたら、
そう、
さっきまでツラツラ書いていた、
あの父親の実家で入ったお風呂のくだりの頃のことを思い出したりしたのです。

                ☆

さて、
今日は、自分の街は、午前中はとてもいい天気だった。
風がとても強かった。
机の横の窓を開けると、カーテンがびゅわーっと広がって、
あわてて窓を閉めたり。
でも、閉めると暑くって、また開けたり。
お忙しかったわ。

いい天気だし、
「今日は、めっちゃ長距離走るぞ。」
「でも、その前にやることあるぞ。」
と、パソコンをカタカタカタカタ。
集計をとったり、メールを書いたり。
「終わんねぇー。もうちょいだ!」とかワーワーやりながら、
コンビニで集計したものをコピーしてきて、
最終チェックしたりして・・
またコンビニに行って。
・・で、その時だった。
パラパラと雨が降り出したのは!!

その雨は、一気に大雨に変わって、
それからは、小雨になったり、激しくなったりで、
結局、今も降っている。

何もかも、
予測通りにはならない時もあれば、なる時もありますやね。

でも、
なんだかんだとかき回されながらも、
その中で、
足掻き続けること、
その足掻きを楽しむことが、
自分には性に合ってるわなと、
先ほど、お風呂に入っていて思った。

そして、
ブログについて急に考えたりして、

自分にとっては、
ブログは、日記で。
だから、
「こんな日記書いたよー」っていうのも、
なんか違うよなぁとか思ったりもして。

日記ってさー、

「誰かが読むから、わかりやすくしなきゃ」とか、
「誰かが読むから、ちょっとカッコよくしなきゃ」とか、
そうやって書くのもなんか違うかなぁ・・と思ったり。

だから、
最近、
「日記書いたよー」的な告知をツイッターにもしてたけど、
まぁ、あれも、どうかなぁと思ったりもしたわけです。

オレはオレで、
この場所に、つらつらと、
わけのわからなく、答えも出ていないような出てるような、
そんなことを、
感じるがままに書いて、

それを、
「誰かが、あらあらこんなところに誰かが書いてる日記があるわ!」
ってな感じで、気づいてくれたり、
ちょっと寄り道ってな感じで覗きにきてくれたり・・

で、
「ふんふん、なるほど」とか、
「全然、よくわかんないですけど」とか、
「なんかわかるわー。ちょっとつながったぁ」とか、
「なんか感想、あふれた」とか、
そんなこんなを自由に巡らせてくれれば、めっちゃ幸いですわ・・
・・な、
日記の場所でありたいなぁ・・
と、
あらためて思ったりした。

時々はね、

「ちょっとオレ、聞いてほしいことがあるんです」とか、
そういうのは、

「はーい、ブログ書きました。
ちょっと伝えたいことだったから、
良かったら読んでね」

・・はいいけど、
なんでもかんでも、
「読んでもらうために書く」だと、

きっと、
なんか、
つまんないな。

                ☆

・・なんてことをっ♪

ほらほら、
こうして書いてる、今です。

腹減った。

今日はどうしても冷奴が食べたくてー、
買ってきた豆腐のビニールの蓋のところに、包丁でつつーっと、
何箇所か小さな切れ目を入れて、
さっきから、
キッチンのところで逆さにして置いてあるのよ。
水抜きってやつですわ。

もー、良さげでしょ。

食べよっ。