2012-01-15 Sun
三月リリースに向けてアルバムレコーディングが続いている。
昨日は歌のレコーディングだった。
二曲。
どちらの歌も、歌っている時に涙がでた。
鼻水をすすりながら、涙も拭かず歌った。
涙の意味はよく説明できないけれど、
歌にこめて綴った思いのままに、
歌として歌えたと思う。

どちらの歌も嗚咽のような叫びのような歌だったから、すぐに声が枯れた。
そして、心から何かが消失してしまったような脱力感に包まれた。

レコーディングあと、
焼き肉をごちそうしてもらった。
すごく美味しかったよ。
笑顔になった。
| 18:11 | CATEGORIES:スケッチ |
2012-01-14 Sat

こんなことをしてていいんだろうか。
その行動は自分の理にかなっているだろうか。
それは・・「生きる」ということに照らし合わせた時に納得のいく行動なのだろうか。
自分の思う「生きていく」という行い・・は、はたしてどんな行動なのだろうか。
ボクはボクの望む姿で、ボクが正しいと思う姿で、本当に生き、
動いているだろうか。

思考が暗闇の中でうねりを持って降ってきて、
それらが頭いっぱいになって、うつろな睡眠の果てに目が覚めた。
手をのばし、携帯をつかんで薄目で時間を見ると、3時24分だった。
薄目からしっかりと目を開けても、世界はまだ暗闇のままだった。
もう一度目を閉じてうずくまるように体をまるめこんだ。
遠くで引き潮のように車が走り去っていく音が聞こえた。
そのまま、しばらく、
睡眠の中でボクに降り注いでいた問いかけについての続きを考え、
そのまま「おこない」ということについて考えた。
このまま起きてしまおうかと思ったけれど、
そうだ、今日はボーカルRECがあるんだな・・寝なきゃ・・と思った。
こんな思考に襲われたのも、
今日、深く、
「僕らが生きている、例えれば"一瞬"という人生について」のような、
あの詩のせいだなと思った。

水でも飲むかとキッチンの椅子に腰掛けて、
ぼんやりとこうして言葉を書いていたら、
今もどこかで、
ボクの知らないところでゆっくりと動いている世界があるんだなというようなことを、
ふと思った。
「あなたの知らないところで動いている、
様々な思考による、
様々な意向による、
様々な馬鹿げたプライドによる、
様々ないい加減な思いつきによる、
様々な事情による、
様々にどうしようもなく動いている世界があるんだよ」・・と、
心が反芻するように呟いた。

もう一杯水を飲んだ時、
テレビに出ていた俳優さんがふっと話していた、
「いつでも不安があるんです」という言葉と、
それを発していた時の横顔が浮かんだ。
それぞれ、
みんな、
何かを抱えてるんだな・・みたいなことをふと思った。


「そうだ、オレも今日はボーカルRECがあるんだ。
眠ろう、寝なきゃ・・・PCの画面には 4:09。
がんばって眠って、
暗闇の世界から明けた光ある朝にもう一度起きて、
走って、準備をして、
スタジオへと向かおう」



| 04:17 | CATEGORIES:スケッチ |
2012-01-13 Fri
スタジオ隅、
ソファーにあぐらをかき、
ギター録音やベース録音に耳を傾けて、
細かな注文をしたり、考えをあおいだり、
そんなこんなしているうちにまた日が暮れる。

家に戻れば、言葉を探す。
いや、正しくは、スタジオの作業中の音の海の中にあっても、
後頭部の右側40%ぐらいのところで言葉を探している感覚があり、
移動の電車でも見えない空気中の粒子の中に言葉を探す自分がいる。
絶え間なく、「ボクが伝えたい思い」を具現化する言葉・・詩というものを
探している。

今朝は、パソコンの中に眠る言葉を探して、
ただただ心のままに綴られた破片たちのいくつかを読みあさっていた。
ふと、8年前の、レコーディング中のある日に書かれた日記のようなものを見つけた。
マーラーの交響曲に耳を傾けて、
制作の日々の中に自らの哲学めいたものを模索する8年前の自分がそこにいた。

その日の一文を、ここに残して、ボクはまた、今日の模索を続けようと思う。


2004年、8年前のある日の日記から・・・・・・・・・

昨日はマーラーをゆっくりと聴いたっけ。
失ってしまったものや取り戻せないものが、時々、目の前にあるものたちよりも
大きく見え、今の自分に迷いや問いを投げかける時がある。
そういった時に、マーラーを聴く。
その音楽の中には、人生というものが映し出される。
日々の中で失っていくもの、変わっていくもの、壊れていったもの、
運命というものに翻弄され流されていってしまったものの数々が、旋律に誘われ、浮かぶ。
けれど、その失っていく日々の泡の中で、それでも生きていこう、生ききろうと、
必死に生きる人間の姿も映し出される。
日々の中で隠れていた、それぞれの人々の日の当たらない場所での懸命な姿が浮かび上がる。
それは、やがて人生の輝きに思えてくる。
人生を回想し、自分の今ある命の意味をもう一度思い起こさせてくれ、優しい力をくれる。
ぶざまでもいいさぁ。懸命でいいさぁ。遠回りでいいさぁ。・・とそんなふうに。
僕にとって、マーラーは、そういう音楽だ。
光と影。
どちらもあって当たり前のことだ。
時々それを忘れて、どちらか光ばかりを求め、影ばかりに失望し、
うまくいかないことを嘆いたりする。
それは、僕のワガママだと思う。
光も影もある世界で、僕等は生きているのだ。
そこで、どう生きるか。
それを自分で見つけ、探し、歩んでいかなければいけないのだ。
光を知る人は、影の暗さを本当の意味で実感するだろう。
影を知る人は、光の目映さに心から幸せを感じるだろう。
影を知らない人には、本当の輝きは見えないだろう。
そういえば、光と影のあるあの人が好きだった。
あの人の光と影に翻弄され、喜んだり、悩んだり、悲しんだりもしたけれど、
そこに嘘がなかったとある日知ったから。

さてさて、壊れた部分が多数あったのだけれど、ずいぶんと越えた。
止まらない時間の中で、思いこみの強さで傷を治し次へと行くっきゃない。
良くも悪くも、我が願いと魂だけは不死身。
今日はまたまたレコーディング。
自分自身の思いをこめる歌と向き合うその時間をしっかりと生ききりたい。
それが全てだ。

片方の翼でも飛べると、そんなロマンをいつも夢見てた。
なんか、そういうのかっちょいいし。
わりと大変だろーな、と最近は思う。
けど、やっぱ、かっちょいいなーと思う気持ちは変わりない。
片方の翼でも飛べると信じて空見上げて非常にがんばってる姿が、好きなのかもしれない。
見る人が見たらバカなのかもしれないけどね、
自分にはそれが素晴らしいことなのだと公言できる。
よくわかんないけど、そんなことを思ったわ。

| 15:01 | CATEGORIES:スケッチ |
2012-01-12 Thu
列車に揺られ、昼夜をまたいで毎日そう代わり映えのしない流れる風景を眺めて大陸横断の旅をしているような気分だ。


朝起きて、寝ぼけまなこで野菜ジュースを飲み、コーヒーをすする。
飲み過ぎ明けには、インスタントのお味噌汁を飲んだりする。
お風呂を温めなおしてる間に今日すべきことを書き出す。
テレビはモコミチくんのキッチンコーナーまで観たら消す。
たまにテリーさんの顔まで観たりするが。

ジョグを決めている日には、起きて三十分後ぐらいにスキンズに着替えて走りに出る。
スキンズにジャージを羽織っただけのカラダに、空に透かした羽毛のような色合いに見える白色の冬風が沁みる。
けれど、坂道を十分ほど走れば、すぐにカラダの芯からの熱で上半身は暖かくなってくる。
気づけば背中には汗をかいている。
アスファルトをけり、街から街へ、1時間10キロほど走り、最後に出勤へ向う人々がひしめき合う交差点を横切り、遊歩道を抜け、小さな公園でストレッチをする。
花壇の柵にかかとを乗せてバレリーナのように足を伸ばす僕を、老人や小学生が不審そうに眺めては、出口へと消えていく。

家に戻り、温め直しておいたお風呂に浸かり、ふくらはぎをたんねんに揉み、頭を洗い、シャワーを浴びる。
時々シャワーの中でメロディーや言葉が浮かぶ。
そんな時には濡れた裸のままでピアノの部屋に行ってレコーダーをまわして鍵盤の前に座る。

ドライヤーで髪を乾かし、イスに出しておいた服を着て、電気のスイッチを消し、革ジャンを羽織り、玄関を出る。
出がけの動きに余分なことはいっさいなく、ただ黙々と針を刻む壁掛け時計のように、スタジオへと向かう。

鞄はもたない。
メモ帳になりそうな白紙を何枚か折り畳んで、小さな三色ボールペンと一緒にポケットに入れて持ち歩く。
左の尻ポケットには財布、右ポケットには本を突っ込んでいる。
移動の時はその本の世界に入って過ごす。
年明けは『ハードロマンチッカー』という本の続編を読んでいた。その次には銀色夏生の『つれづれノート』を久しぶりに読み直した。
今は村上春樹の『走ることについて語るときに僕の語ること』という本を読んでいる。

一日の始まりの食事のメニューもほぼ決まっている。
スタジオへ向かう途中にある富士そばで食べるか、スタジオ近くのミニストップのお惣菜かサラダ、もしくはスタジオ隣のお米屋さんが出店しているオニギリ屋さんでオニギリと唐揚げを買って食べる。
そして、道をまたいだ100円オンリーの自動販売機で缶コーヒーを飲む。

スタジオに入ってからは、向き合う音楽のこと以外何も考えない。電話もほぼ無視してでない。休憩もしない。
なんとかたぐりよせた、
向こう側に在るイメージの世界とこちら側に在るクリエイティブの世界をつなぐ糸が切れないように、作業に没頭する。
時に腕をくみ、時に頭をかき、時に声をあげ、時にほくそ笑み、時に大きく頷きながら。

作業が終わり外へ出れば、あたりの会社やお店の明かりはもう消えている。
寒さに身を縮めながら、あてもなく出会いを探す猫のように路地を抜けて、地下鉄の入口へと向かう。
帰路を辿り、コンビニで缶チューハイを買い、音の世界との密会に興奮したままの感性を冷ますようにそれを飲みほし、ベッドに横たわる。


そんなふうに、
今日も続いている、

僕の毎日だ。

はじめに綴ったように、
列車の窓際の席に座り、
代わり映えのない景色を眺め、
長い長い旅をしているような毎日だ。
けれど、
何かが、
この毎日にはある。
代わり映えのないように見えているけれど、
前へとゆっくり動いている、
なにかの気配がある。

途方もなく遠く、
まだその姿は遥か彼方にあって見えないけれど、
確かにそこに在る目的地に向かって回っている車輪の音が、
僕には聞こえている。
| 17:20 | CATEGORIES:スケッチ |
2011-12-30 Fri
2011年ももうすぐ終わる。

今年は多くの出逢いの中で、成長を追いかけたような日々だった。

ライブ、
ステージサポート、
放送局とのコラボレーション、
映画音楽・・
オリジナルアルバムのレコーディングはここ数日ぎりぎりまで続いた。
年をまたいでそのレコーディングは続いていく。

この一年で自分がどう成長を遂げたのか、
自分の中に何を見いだしたのか、
ここから自分が何を表現していくのか、

それらからの答えが、次のオリジナルアルバムや、
次のライブの中で、形として現れてくると思う。
もちろん、
これからの生き方にも・・。


今から少しばかり、旅へ出る。
少しばかり・・遠くへ。
羽を休めて、
大好きな仲間たちと、笑ったり、語ったり、ふっと思いに耽ったりしながら、
今年一年の様々な出逢いの中で得た大切なことを噛み締めてきたいと思う。
そして、未来への思いを心に綴ってきたいと思う。


止まれない。
止まらない。
ふつふつとした思いがいまだ、たぎっている。
それがある限り、
怒り、喪失感、倦怠感、焦燥感・・そういった傷つきがこれからもあるだろうと思う。
求めるからこその、失望感や挫折もあるだろう。
けれど、
止まれない。
止まらない。
今を越えて、
今よりもでかい自分になりたいから。
| 15:40 | CATEGORIES:スケッチ |
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