2015-08-06 Thu
2015年の5月の終わりから続いたツアーがこの週末で幕を閉じる。
『2015年ピアノモンキーツアー第1章』。
夏の終わりの蝉の鳴き声がやむ頃、このピアノモンキーツアーはまた2章へと続いていくけれど、
まずは、一度ゴールのテープを切る。
そのツアーラスト、福島に向けて、今日から旅立ち。


荷物を積み込み、ハンドルを握り、道を走り、街から街へ。
ステージに立ち、想いを届け、溢れる汗や目尻からこみあげるものの中で時には叫び、
時には語るように歌い、ともに笑い、ともに濡れ、ともに生きる瞬間瞬間。
そして、また街から街へ。
週末のほとんどを旅して、家に戻り、2、3日ほど片付けと準備をして、また旅へ。
2週間ほど家に帰らなかった日もあった。

ホテルの天井、木漏れ日、眩しい空、流れる窓の景色、誰もいないステージ、
楽屋の落書き、居酒屋の喧噪、コンビニの明かり、星空と月・・・

毎日に音楽があった。毎日に歌があった。
いつも何かを感じながら生きていた。
この2015年の春から夏、
たくさんの足跡の中で、たくさんの宝物があったなぁと思う。

出逢いもあった。再会もあった。
たくさんの顔が浮かぶ。


ツアーをしようと思った決断の大きなひとつは、
2月にリリースしたニューアルバム『僕らの生きる道』を自分の足でたくさんの人たちに届けたい
という思い。
たくさんの感情を注ぎ込み作り上げたそのニューアルバムは、自分の至らないところでもあるけれど、
まだ流通というCDショップに置いてもいないし、通販もできていない。
なによりも、
まずは、自分の手で、自分の足で、
自分の歌う場所「ライブ会場」に集ってくれるみんなに届けてにいこうと思った。
実際、
毎夜ライブ後、サイン会などもやらせてもらって、
そのアルバムを購入した方たちと対面すると、本当に嬉しかった。
「あぁ、これから、このアルバムを聴いてくれるんだなぁ」と、リアルに感じ、
リアルに嬉しさがこみあげた。

まだまだ、その街へと足を運ぶことができず、
届けられなかった人たちもたくさんいることも実感している。
だから、まだまだ、旅は続けていきたいと思っている。
そして、
旅に限らず、
もっと、このアルバムを届けられる場所を作っていきたいと心底思う。


さて、
そろそろ、時間。
今日は、とんでもなく早く目が覚めて、こうして、久しぶりに思いを書いてみようと思った。
ゴールをしてから書き残すような言葉たちかもしれないけれど、
ゴール前によぎる思いをこうして書き留めて、
満面の充実の中でゴールを切るのも良いかなと思った。


福島。
3年前に行った時に、港の見知らぬおばあちゃんが夕焼けの海を眺めて言っていた。
「ほら、こんなに綺麗なんだよ、この町の海は。なんでみんないなくなっちゃったんだろう。
誰も、ここにはもう来なくなっちゃったよ」
大震災後の風評で、人離れしてしまっていたその町。
その時、なにげなく、約束したんだ、おばあちゃんと。

「なんか自分も・・今度、仲間たちいっぱい連れてきますよ」

あれから、去年と今年、
またこうして、その福島の町で歌えることを幸せに思います。
そこに集まってくれるみんなに、本当に感謝します。

ツアーラストライブと、次の日の青空の下のツアー打ち上げバーベキュー。


生ききろう。
夏空高く歌う、蝉のやつらとともに。




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