2007-01-09 Tue
1/8。
中学校と病院に挟まれた一本道が、水銀灯に照らされて朝靄の中で浮かび上がっていた。
冷たそうなセンターラインが一直線に伸びる先、
左手に続くフェンス際には大きな桜の木が生えていて、
その向こう、薄いキャラメル色に染まる空の下には、温かな灯りがまばらに瞬く、
金粉を振りまいたチョコレートケーキのような街のシルエットが見えていた。
アスファルトを蹴るシューズの音だけがリズム良く響く静寂の世界をかき消すように、
突然背の方で、木々を揺らしながら烏たちが鳴いた。
そいつらの方に振り返り見上げると、空の高く、
グラデーションがかった青白いキャンパスの中央、
スポットライトのように光りながら僕を見つめる月がいた。
一晩中の孤独から解き放たれたかのように、その月は笑っているように見えた。
急な坂道を下りきり、表通りに出て、呼吸の速さが上昇するのに比例して
耳たぶまで熱くなってきているのがわかる頃、吐く息が白く染まり始めたのに気づいた。
気持ちいい朝だなと思った。
高架下をくぐり、再び坂道を昇り始めた時には、空は確実に深い蒼に、
光を浴びるビルの顔色はオレンジから白へと変わっていた。
南の方へ、連なるテールランプが消えていく。
今日もまた、生まれ変われる、新しい日の始まり。



机にへばりつく一日。
言葉、鍵盤、コーヒー、ストレッチ、いくつかのサプリメント。



| 07:06 | CATEGORIES:自画像 |
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