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2022.9.6

きみの声


枕元の横の窓から、ふっと気持ちのいい風が吹いて、
顔を撫でられた。
目を開くと、カーテン越しの空は、少し晴れ。
風の温度で、夏が少しずつ遠ざかっていくのを感じて目を覚ます。

少しの間、見ていた夢のことを思い返したりして、だらだらと過ごした。


毎日が次から次へのことで、いろいろを考えたり、いろいろを動き続けたり。
「自分は、何者なんだろう」なんてことを、
ふと、こんな瞬間に、考える。

たくさんの街で、たくさんの人たちに届くよう、
たくさんの歌を作り、残し、たくさんの歌を歌いたい。
ただ、それだけをなくしたくない、自分は、その者だ。
そこに向かって、日々を生きていたい。

パンデミックの時代だと、テレビは言う。
自分自身も、それを自覚している。
それぞれの生活の中で、
そのパンデミックと向き合いながら、
人々は、みんなは、我慢したり、悩んだり、振り切ったり、進んだり、
止まったり、歩こうとしたりしているんだろうなぁと、
何度も思う。

届かないことにせつなくなったり、
手放したことに自分を責めたり、
歩み出したことの責任を問いたり背負ったり、
ふと遠くに想いを馳せたり、
きっとそれぞれの心で、
それぞれのギリギリの決断みたいなものがあるんじゃないかな。
そう、思う。


思考が膨れて、少し違う方向にいったけれど、

僕は、やっぱり、
先に綴ったように、
たくさんの街で、たくさんの人たちへ、
たくさんの歌を歌いたい、そんな者だ。

だから、
こんな季節の変わり目、
ふと、
あぁ、今も待っているんだ、
待っているよ。
取り戻すことを、新しく進んでいくことを、
自分の歌やライブに来てくれるみんなとともに。
そこできっと逢えるだろうみんなとともに生きれることを、
待っている。探している。手や指先を伸ばしている。
声を、いつかの声を、
これからの声を、感じながら。



シャワーをゆっくり浴びた。
浴びながら、
またまた、小さな想いが、ぷくり、ぷくり。

1日ひと言葉ずつでも、
ピアノを奏でながら、歌を歌おう。
・・と。

1日でも刀を振らなかったら、
サムライの腕は落ちるんだろうなぁ・・と。
唐突に考えた。

一週間、二週間、1ヶ月、
ましてや、2年も3年も刀を振らなかったら、
もはや、剣を振るサムライではなくなってしまうだろうなぁ。
剣を振るだけが、サムライではないけれど。

まぁ、唐突な思考から、
自分自身に問いかけた時、
歌を歌い続けようと思ったのだった。
1日ひと言葉でも、ひとフレーズでも。

ピアノを奏でて歌う自分にとっては、
ピアノを奏でる、その指、その体の鍛錬を、も、
ひとつ、ひとフレーズでも。

こんな思いがよぎってしまったのは、
昨夜観た、映画のせいかもしれない。。けれど。


とつとつと、
言葉を探しながら、
今日は生き始めて、
これから、
言葉ではなくて、
自分の進めるものに向かって、
生きてみる。


やることは、やまほどあるよなー、
歌う旅に向かって。