冷たい床にペタっとカラダをくっつけて、接地面、
あったかいなと眠りの中へ落ちていく。
壊れかけたカラダで浮かんできたのは、いつか観たバッドマンの映画だ。
やられまくってぼろぼろになったバッドマンが何日も目を覚まさないで、やがて再生していくあのシーン。
とってもいい映画だった。
床にへばりつきながら、
指先を動かして、宙をつかむ。
水の中を泳いでる感覚になる。
そうだよなあ。
水の中、
水をつかんでる感覚はないけれど、
確かに水をかきながら、
前へ前へと進んでいく水泳。
あれだ。
今の自分は、あれだ。
そして、
かくことをやめた今日の自分は、
眠りの水の底へ沈んでいく。
記憶も疲れも、
目が覚めた時には、
再生してるよな、
なぁ、バッドマン。