ひさしぶりに夢の中で新しい歌が流れていた。
「こんなはずじゃなかった」と1日を送る、仲間たちとの歌だった。
伝えたい事を伝えられず、1日が終わっていく、そんな歌だった。
夢の中で、いろんな言葉や風景がつながって、
自分の中で無意識に流れ溢れた歌だったんだろうと思う。
起きたて、ピアノの前に座って、その夢の中の歌をなんとなく口ずさんでみた。
こんなだったような、いや、全然違うなぁ、あの歌はもう離れていってしまったような、
そんな気持ちが巡った。
買っておいたシールを貼って、粗大ゴミを指定した場所に出しにいく。
黒と錆色のキャリーケース。
何十年、一緒に旅をしただろうか。
黒のキャリーケースは、旅の途中の北海道のドンキで買ったやつだった。
いっぱい入って、本当に本当に一緒に旅をした。
錆色のキャリーは、ピアノサポートで旅をしていた時、
仙台で買ったやつだ。
買ってすぐ街の中を引きずって歩いた。
そいつのタイヤはすごくスムーズで、あまりにスルスルと進んで、
仙台駅前の大きな歩道橋の上、びっくり、すげーすげーと喜んでいたことを思い出す。
大きくもなく小さすぎもせず、身の回りのドライヤーや歯ブラシケース、洗顔料やヘアケアもの、
電源タップ、サプリメント、
そういうのを詰め込んで、ホテルやカプセルなんかにも連れて歩いた。
こいつが多分1番、いつも一緒だった。
黒ちゃんも、錆色ちゃんも、一緒にがんばりすぎたか、いよいよジッパーが壊れて
閉まらなくなってしまって、それでも、車に入れて使っていたけれど、
これ以上、過酷な旅に付き合わせるのは可哀想だな。。と、さよならを決めた。
コンクリートの上に彼らを置いて、ありがとうだったなぁと告げて、
バイバイしてきた。
いろんな景色を見たよな。ほんと、なぁ。
曇っていた空が晴れてきて、日差しが窓をかすめる。
さぁ、机の前、作業の続きを始める。
撮影やその後の作業、制作、準備、片付け、その他もろもろ、
ここ何日間か、眠る直前まで作業をして、そして缶ビールを2本ぐらい飲んで、
今日はもう終わりだなー・・なんて感じで眠っている。
キャパオーバーかもなぁ・・と、
そんな独り言をもう一人の自分が頭でつぶやいた昨夜だった。
今日はどこまで生きれるだろう。
そういえば、昨夜コンビニから帰る信号待ちの時、ふと煙った空を見上げた。
最近星なんか眺めてなかったなぁと思った。
旅の途中、ビルひとつない史跡なんかも巡って、
逆光の夕日が綺麗な場所をたくさん歩いたりなんかもしていたけれど、
日暮れ後の夜空を見上げることがなかったなぁと、振り返ったりしたのだった。
残しておきたいのに残せないでいるものがたくさんある。
そういうものがあるってことは、忘れないでおこう。
きちんと思い出して、自分自身の中、残せる日がくるってことを信じて。