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2020.3.30

手と手を合わせたい、そんないくつかの出来事。

桜の花に雪がかぶってるのを昨日は見た。
2020年の春は、こんな春なんだなぁと思った。

雪がやんだ後、
体がなまっているからと、
駐車場の前をシャベルで雪かきした。
体がなまっているからと、両隣の車の前も雪かきした。
そのまま、駐車場へ入る小道全体も雪かきした。
マスクの中があたたかくなって鼻水が出てきたから、
すすりながら、雪かきをした。
道を行き交う人もいない。
鼻をすする音と、シャベルがアスファルトをこする音と、
排水溝へ流れる雪が溶け始めた水の音だけが道に響いていた。
静かだなぁと思った。

今朝は、起きてから、レコーディングのための歌詞の書き直しをしていた。
お昼前、ピコンとiPhoneが鳴った。
画面を見ると、
この前までは僕らを笑わせてくれていた人が、
空へと逝ってしまったニュースだった。
また無力な消失感のような感覚が心を冷たくする。
2020年の春は、こんなことばかりだなぁと思った。
好きだったな、たくさんのギャグ。
たくさん笑った。
涙流しながら笑ったのもあったな。
特に、大ボケかます神様のやつが好きだったな。
たくさん思い出そうと思った。
たくさん笑わせてくれた場面を、
たくさん笑った場面を、たくさん、たくさん。


数日・・いや、何週間か前からか、
歌を作り歌っている自分にできることをしようと、
部屋にこもりながら、せっせとやっている。
力を貸してくれるスタッフがいる。
本当に感謝です。
互いの部屋からファイルのやり取りをしたりして、
CD製作のためのレコーディング。
そして、DVD製作。

昨日の夜、
DVD製作のほうが終了して、今日、入稿をして、
あとはプレスという行程。
とっても嬉しい。
やったぁ、ここまで来たぁ!という気持ち。
こんな春だから、
行程上、いろいろなことがあるだろう。
何が起こるかわからない。
けれど、
もし無事に作品としてパッケージになってくれたら、
この国のいろんな街の部屋の中で自分の音楽を待ってくれている人に、
届けられたいいなと、心から強く強く思っています。

午後、
先日、2020年春から始まるツアー初日のために作っておいた限定グッズが、
ライブ会場から宅配便の倉庫に戻り、巡り巡って、
今日、自分の手のもとに戻ってきた。
自分も一筆入れさせてもらったデザインのグッズ。
それが入った段ボール。
なんだかとても愛おしく見えた。
軍手でそれをしっかり抱えて届けてくれた宅配便のおじさん。
こんな日々にも、こうして働いてくれてる人がいる。
僕らの生活が止まらないためになんだよな・・と、
ガチャっと扉がしまった玄関で、そんな思いがよぎった。
ありがとうございます。
戻ってきたグッズは、いつかのために、大事にしまっておこう。

2020.3.30.
19:49