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2020.6.15

ひとつ

自分が暮らす街でも、
ウィルス感染問題の自粛期間は、今思えば、本当に人通りが少なかった。
ジョギングなんかに出ても、ほとんど人とすれ違うことはなかったけれど、
今は、夕方5時ぐらいになれば、帰路を辿るたくさんの人たちとすれ違う。
回復なのか、決断なのか、
少しずつ、少しずつ、
普段の生活に向かって、人々は進み、
始めているんだと実感する。

マスクはしてジョグはしてるけど、
なるべく人とすれ違わないほうが、
通りを歩く人たちにとってもストレスじゃないかなぁと、
今は、人々がたくさん行き交う時間帯をずらして走ってる。
10時すぎぐらいと、午後3時すぎ、二回に分けて走る日。
もしくは、午後3時すぎから長く走る日。

今日は、『come back hero』を聴きながら走った。
「カムバックヒーロー」で気分があがり、
「相棒」でスピードもあがり、
「僕らの未来」で、なんだかいろんなことを考えながら、
「バイバイ」で、またいろいろを考え、
「迷い人」で、うんうん、そうだよなぁと思いながら。


自分は、良くも悪くも、
やっぱり、「自分らしく」や、
「自分が心から望むこと」、
「自分が自分を裏切らないこと」・・
なんかに向かって、
ずっとやってきたんだな。

だから、
愚痴・・というものを言う資格はいっさいない。
今ここに在る自分の日々は、
自分が選んできた道の上に在るものだから。

『come back hero』も、自分が決断して創作してリリースしたアルバム、
『ぶらりふたり放浪記』も、自分が自分で在るためにやっているステージ。
『歌えば尊し』も、自分が自分らしく生きてきた証としてリリースしたアルバム。

自分の今は、自分が選んできた未来なんだ。

・・・というようなことを考えながら、
今日は走った。
最後に、「歌にして」がヘッドフォンから流れてきた。

                ☆

シャワーを浴びて、鏡を見て、
「きたねぇ顔だなぁ」と思った。
マスクをして走るせいか、
まだらに日焼けした顔。
のびっぱなしの無精髭。
洗いっぱでクルクルにちぢれた髪の毛。
きたねぇ顔してるなぁと笑った。

                ☆

夜は、母親が送ってきてくれてたお惣菜をあたためて食べた。

沖縄本島の村に移住した母親は、
東京の下町に住んでた頃はお惣菜屋さんのお手伝いをしてた。
そして、移住した後、その村で自分でお惣菜屋のお店を開いたりしてた。
今はもうやめてしまったけど、
きっと、お惣菜を作ることは、生きがいでもあったんだろうなぁと思う。
「おいしいね」とか、「運動会のために作ってね」とか、
そう、人に頼られたり、嬉しがられたり、
そう誰かのために食べるものを作ったりは、
本当に幸せだったんだろうなぁと思う。

今も、時々、村の運動会だったり、会合のために、
趣味でお惣菜を作ったりしているみたい。
そして余ったものなんかを、
こうして自分に送ってきてくれたりする。

「あいからず、前向きに生きてるなぁ」と、
しーさま(母親をこう呼んでる)を思い出しながら、
今日は、送られてきた冷凍の生姜焼きを解凍して、
白菜を切って、
それと一緒に炒めて食べた。


                ☆

世界と、自分を比べるのは、愚かだ。
それよりも、
「今日は、自分、ひとつでも、自分に対して納得がいくことをしたな」
という、
そんな感想を言える今日であれば、
また明日、
がんばれるんじゃないかと思う。